頻尿
排尿回数が、多い状態を示します。膀胱炎、尿道炎などの炎症や神経疾患(脳、脊髄)、過活動膀胱、前立腺肥大症などで認めます。
夜間頻尿
夜間に床に入ってから朝、床から離れるまでの排尿回数で臨床上は、2回以上を問題としている。多尿となる病態や蓄尿障害(前立腺肥大症、過活動膀胱、など)睡眠障害などで認めます。
切迫症状
急に起こる、我慢することが困難な尿意で予測できない強い尿意を示します。過活動膀胱で認めます。
排尿困難
下部尿路の閉塞を示す症状で機械的、機能的閉塞に分かれます。代表的な疾患として前立腺肥大症の際に認めます。
残尿感
排尿後にまだ、膀胱に残っているような感じを表します。炎症性疾患(膀胱炎・前立腺炎)や下部尿路閉塞などで認めます。
血精液
精液に血液が混じる状態を示すが、原因として多くは感染と炎症の際に認める(前立腺炎、精嚢炎・尿道炎)。高齢になれば前立腺癌や前立腺肥大症などの腫瘍性疾患も調べる必要があります。
PSA(前立腺特異抗原)
前立腺癌の腫瘍マーカー。癌のときに高値を示しますが、前立腺肥大症、前立腺炎でも高くなることがあります。また、機械的刺激が加わった後でも上昇しますので測定するときは、直腸診の後や自転車、バイクに乗ったあとの評価は注意を要します。
睾丸腫大・睾丸痛
痛みを伴う場合には精巣炎・精巣上体炎などの炎症性疾患ですが、痛みがなく硬く腫れる場合、精巣腫瘍が疑われますので直ぐに受診するようにしてください。陰嚢に水がたまる陰嚢水腫の場合もあります。
包茎
包皮の出口が狭く、また癒着しているために亀頭が露出しない状態を示します。お子さんのほとんどは、包茎でありそれ自体は心配する必要はありません。おしっこが飛び散ったり先っぽが風船のように膨らむ状態の際は、軟膏治療で露出可能になるのでご相談ください。基本的に手術は必要ありません。
尿のカテーテル
要介護高齢者の排尿障害は高頻度に認められ、本人、ご家族にとっても介護の妨げになることが多いと思います。治療をしても排尿の自立が難しい場合、カテー テルを留置されることが多いですが、抜去する方法を一度は考えて留置をしないでも可能な方法をご家族と一緒に考えたいと思います。留置した場合も適切な管 理を指導します。在宅治療にも対応しておりますので遠慮なくご相談ください。